こんにちは、K です。大企業の人事として10年以上働いた経験を活かし、キャリアのあれこれを発信しています。
大企業に就職して3年経つけど、転職を考えてるんだ。大企業から中小企業に転職するのって、どうなんだろう。
転職もありだけど、大企業には大企業ならではのメリットがあると思うよ。この記事では大企業のメリデメを解説するね。
大企業に就職して数年したのち、中小企業への転職を考える若手社員の方は多くいます。
もちろん中小企業ならではの良さもありますが、大企業ならではのメリットは実はたくさんあり、若手で辞めるともったいないかもしれません。
この記事では、大企業に10年以上勤めていたKだからこそわかる「大企業で働くメリット・デメリット」について丁寧に解説します。
下記に当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。
1.【結論】大企業にしがみつく方がいいのか否か
具体的なメリットデメリットを解説する前に、大企業にしがみつく方がいいのか否か、結論から説明します。個人的な結論としては、以下の通りです。
また、記事の後半でもより詳しく解説していますが、上記③の「自己理解を深める」ためにおすすめなのは、以下の3つの方法です。
参考|転職しない人もやるべき3つのこと
① 自分の市場価値とキャリアシナリオを知る
将来転職するにしてもしないにしても、自分の市場価値を知っておくのはマストです。
いざ転職しようとしたときに年収ダウンの求人しかない・・・ということにならないために、無料アプリでいいので定期的に市場価値は測っておくことをおすすめします。
キャリア診断アプリ「VIEW」
② 転職エージェントに登録して網をかけておく
こちらも、転職するにしてもしないにしても、新入社員として会社に入社した時から転職エージェントには登録しておくのがおすすめです。
私自身、入社1年目から転職エージェントに登録していましたが、「自分の経験値だとどんな求人があるのか」を知れたり、「無料のキャリア相談で頭の中が整理」されたり、非常に有益でした。私は結果的にそれが転職につながりましたが、「もしいい求人がいいタイミングであれば転職も考える可能性がある」ぐらいの気持ちで全く問題ありません。
③ 自分のキャリア観や価値観を明確にしておく
今の会社に不満があって転職を考える人が最初に当たる壁が「自分のキャリアの軸がないこと」です。特に大企業に長年勤めていると「会社のために働く」という意識が強くなり、なぜ今の仕事をしているのかを自分軸で答えられない人が非常に多くなります。
いざ転職を考えたときにそうならないよう、若手のうちから自分のキャリア感やキャリアの軸を整理し、明確にしておくことを強くおすすめします。
2.大企業に勤めるメリット
まずは、大企業に勤めるメリット10選を解説します。それぞのメリットについてより詳しく知りたい方は各章に過去記事へのリンクをつけていますので、そちらもご覧ください。
メリット①:キャリア形成がしやすい
まず最初のメリットは、キャリア形成がしやすいことです。
大手企業に転職して「キャリア形成がしやすい」理由は以下の3点です。
1)社内にいながらにして様々な経験が積める
2)社内外の多くの専門家と接する機会が多い
3)様々なキャリアを積んだロールモデルが身近にいる
1つ目の「社内にいながらにして様々な経験が積める」は、特に大手企業特有の特徴です。
大手企業には社内に様々な部署があり、さらに国内外に多くの子会社があります。新卒で入社後にキャリアイメージを持ててくると、そうした社内の他部署や子会社などに異動し、キャリア形成をすることができます。
社内の他部署や子会社と言っても、担当業務が全然違ったり雰囲気もかなり違っていることは多くあります。中小規模の企業であれば転職しないとできないようなキャリアチェンジが社内でできてしまうことは大手企業の非常に大きなメリットの一つです。
K自身も異動や出向を経験しているけれど、転職にも相当するような経験ができたよ。社内でそれができるのは大手企業ならではの特徴だね。
また、多くの大手企業では年に1度か2度、上司と部下でそうしたキャリア形成や異動に関する話し合いをする時間が設けられています。そうした場で希望を伝えることで、キャリアの幅を広げることができるのです。
以下の記事では異動希望を叶えるためのコツや、キャリア形成上の他のメリットについても解説しているので、ぜひご覧ください。
メリット②:賃金や手当の水準が高い
続いてのメリットは、賃金や手当の水準が高いことです。
なた、大手企業の給与体系には年功的な要素も加味されることが多いので、「年収が上がっていくことが見通しやすい」という点もメリットとして挙げられます。
企業規模別)平均年収
以下は厚生労働省の賃金構造基本統計調査からの引用ですが、新卒で就職後、男女ともに全年齢を通じて大手企業の方が平均年収が高いことがわかります。
また、賃金や賞与といったいわゆる「お給料」に加えて、家族手当や通勤手当などの各種手当が充実していたり、福利厚生で契約施設を格安で利用できるなど、目に見えにくい金銭面のメリットも多くあります。
家族手当が毎月もらえたり、保険に団体加入できたり、年収の数字には表れないメリットもたくさんあるんだよ。
メリット③:ワークライフバランスがいい
続いてのメリットは、休暇がとりやすく、ワークライフバランスがいいことです。
そもそも、年次有給休暇とは、有給=給料が支払われた状態で取得ができる休暇のこと。つまり、仕事を休める上に、その日のお給料も支払われるという制度です。
この年次有給休暇は企業に対して法律で付与日数が定められていて、勤続年数に応じて年間に以下の日数を付与することが義務付けられています。
6.5年以上勤続していれば、年間20日も年次有給休暇がもらえるんだね。すごい!
ただし、これはあくまでも「権利が付与」される日数のこと。付与された日数全てを取得できるかどうかは、企業の風土によっても違ってきます。
企業規模別)年次有給休暇の平均取得率
以下は厚生労働省の令和3年就労条件総合調査からの抜粋ですが、企業規模が大きいほど年次有給休暇の平均取得率(最右列)が高いことがわかります。
大手企業では、会社や労働組合が年次有給休暇の取得促進をしているケースも多く、風土的にも年次有給休暇をとりやすい会社も多くあります。
なお、以下の記事では年次有給休暇を取得しやすい会社の見極め方を解説していますので、ぜひご覧ください。
メリット④:子育て支援制度が充実している
続いてのメリットは、子育て支援・両立支援制度が充実していることです。
そもそも、育児との両立支援制度には、法律で定められた制度と企業独自の制度の2種類があります。
大手企業では、このうちの「企業独自の両立支援制度」を充実させていることが多くあります。資金的な余裕を活かして意思を持って充実させているケースや、労働組合との交渉の中で徐々に充実させてきたというケースもあります。
いずれの場合でも、子育てをしている社員からすると、会社の両立支援制度が充実していることは非常にありがたいことです。
K自身も娘2人の子育てをしているけれど、両立支援制度が充実しているありがたさは骨身に染みて感じているよ。
育児との両立支援については、制度が整っていることに加えて、その制度が取得しやすい会社風土であることも非常に重要です。以下の記事では両立支援制度が充実していて制度利用しやすい会社の見極め方を解説していますので、ぜひご覧ください。
また、他の記事では各社の両立支援制度について具体的な制度や取得率も交えて丁寧に解説していますので、そちらも是非参考にしていただければと思います。
メリット⑤:海外赴任のチャンスが多くある
続いての大手企業に転職するメリットは、海外赴任のチャンスが多くあることです。
前提として、「海外赴任」には大きく分けて3種類あります。
このうちの「海外出張」については、企業規模に関係なく海外と取引をしている場合にはチャンスがあります。
一方で、数年単位での赴任となるトレーニーや海外出向は、海外子会社を持っている大手企業特有の制度と言えます。これは海外で働く経験をしてみたい方にとっては、大きなメリットです。
K自身も新卒で就職後、海外赴任を希望して、中国に数年間赴任することができたんだ。
海外赴任はキャリアの幅も広がって、非常にいい経験になったよ。
ただし、大手企業だからといって海外赴任を希望する人全員が赴任をできるわけでもありません。以下の記事では、新卒で入社後に海外赴任のチャンスを掴むコツについても解説していますので、ぜひご覧ください。
メリット⑥:大企業でこそ身につくスキルがある
6つ目のメリットは、大手企業だからこそ身につくスキルがあることです。
大手企業では、日常業務のオペレーションが確立されていたり、仕事の型が明文化されているなどの業務上の特徴があるのですが、それによって身につけることができるスキルがあります。
具体的には、大手企業の仕事の特徴とそれによって身につくスキルは以下の3つです。
1)の日常業務の運用が確立しているということは、現時点での「運用の完成形」を知り、身につけることができるということです。そして完成形を知っていると、ベンチャー企業などに転職をした場合でも「最終的にどんな姿を目指して運用を確立していけばいいのか」を考えることができます。
また、2)の「仕事の型がある」ですが、大手企業では、新入社員向けの報告・連絡・相談の進め方などに加え、いわゆるロジカルシンキングやクリティカルシンキングの使い方なども含め、「仕事の型」が明文化されています。と思います。
新卒で就職後に数年も在籍していると、その「仕事の型」が当たり前になってくるのですが、特にロジカルシンキングスキルなどはどの会社に行っても通用するスキルで、非常に価値が高いものです。
以下の記事では3)も含めて詳しく解説していますので、是非参考にしてください。
メリット⑦:良質な人脈を築くことができる
7つ目の大手企業に就職するメリットは、良質な人脈を築くことができることです。
大手企業に入社して作ることができる人脈には大きく分けて3種類あります。
いずれも大手企業特有の特徴によって築くことができる人脈となっています。
例えば、1)に関しては、大手企業の場合は社内に多くの専門家が在籍していたり、社会的にも信頼度の高い専門家と契約を結んでいることも多く、良質な専門家との人脈を築きやすいといえます。
また、新たな専門家と繋がりを作りたい場合も、大企業に勤めていると怪しまれることもなくスムーズにやり取りができることも、大企業に勤める大きなメリットです。
2)についても、大手企業は大企業同士でつながっていることが多く、他社の方との人脈が築きやすい環境にあります。
3)も含め、以下の記事に大手企業で築ける良質な人脈について丁寧に解説していますので、是非ご参考にしてください。
メリット⑧:お作法を学ぶことができる
8つ目の大企業のメリットは「お作法を学ぶことができる」です。
基本的なマナーや言葉遣いなどのいわゆる「お作法」は、普段の仕事の中で自然と身に付きます。
大企業に勤務していると周りの「当たり前のお作法の基準」が高いため、自然とお作法を身につけることができます。
Twitterでも以下のようなコメントが見られました。
大企業に入ることのメリットは
— ギンギン👺 (@ropponginza) February 10, 2023
①信頼が担保される
②お作法を学べる
③当たり前のハードルが高くなる
の、三点です。
まあまあの年齢でもメールの文面がおかしかったり、ビジネスでの距離の詰めかたが不快だったりする人が結構いるけど、大体ファーストキャリアが微妙なんだよね。
メリット⑨:長くいればいるほど仕事がやりやすくなる
9つ目の大企業のメリットは「長くいればいるほど仕事がやりやすくなる」です。
大企業の多くは毎年の新卒一括採用により、長く在籍すればするほど多くの後輩・部下ができます。
そのため、後輩と交流を続けていると、自然と社内の多くの部署に知り合いがいる状態(社内人脈が広い状態)になり、どんどんと仕事がやりやすくなります。
Twitterでも以下のようなコメントが見られました。
大企業だと社内に後輩が増えて仕事がやりやすくなるというのが長くいるメリットかもしれない。転職が当たり前になるとそういうメリットは少ないかもしれない。。
— 若葉めるる@微分コンサル (@wkbme) February 9, 2023
メリット⑩:大企業でしかできない仕事がある
10個目の大企業のメリットは「大企業でしかできない仕事がある」です。
大企業は中小企業に比べて予算規模の大きな仕事や多くの会社が関係する仕事が多くあります。
そのため、そうした規模の大きな仕事に携わりたい場合、大企業で勤務することは大きなメリットの一つです。
Twitterでも以下のようなコメントが見られました。
大企業の魅力は福利厚生や雇用保障に目が行きがちだが、実は会社の信用力で、大企業同士でないと出来ない案件や、予算の大きな仕事に携われることなど、スケールメリットにある。中小零細ベンチャーと大企業で求められる能力は異なる。ベンチャーの成長過程で離職が増えるのは仕方ない現象。
— イノベイダー@渋谷KOBUSHI BEER&デジタルマーケター (@nowaysangel) February 7, 2023
3.大企業に勤めるデメリット
続いて、大企業に勤めるデメリット3つを解説します。
デメリット①:納得できない異動や出向
メリットの1つ目で解説した通り、大企業には社内に様々な部署があり、さらに国内外に多くの子会社があります。これは異動希望が叶えば大きなメリットになる一方で、異動希望が叶わない場合はデメリットにもなり得ます。
多くの部署やポストがある分、欠員が出た場合には他の部署や関係会社から人をあてがう必要があり、会社のニーズと個人の異動希望が100%一致することはあり得ないため、希望していない異動や出向をせざるを得ない人が必ず出てしまうことになります。実際、納得できない異動・出向がショックだったり、異動・出向先の部署でストレスを感じて退職・転職をしたり、うつ病になってしまう方もおられるため、デメリットとしてあげざるを得ないと感じます。
Twitterでも以下のようなコメントがありました。
JTCから外資系に転職した時、知らないと手捏ねハンバーグみたいにされてしまう例としては、人事権が上司にあるって事だよね。日系大企業は、まず人事が適性を判断し、どこの部署に異動させるかなど、綺麗なキャリアのロードマップを引いてくれるはずだけど、外資系ではそれがなくて→
— ずんずんのずんずんいこう(╹◡╹) (@zunzun428) October 10, 2022
デメリット②:上司・先輩の当たり外れが大きい
Kの感覚では、大企業は総じて優秀な人が多い印象です。就職人気ランキングの上位にいるような人気企業であれば、多くの入社希望者がおり、その中から選抜を重ねて優秀な人を選んでいるのですから当然と言えば当然です。
しかし、一方で、いわゆる「働かないおじさん」や「妖精さん」と呼ばれる人がいるのも事実です。完全成果主義の外資系企業やコンサルであればこうした人は淘汰されるのですが、日本の大企業は解雇が難しく、どの会社にも少なからずこうした人がいます。
こうした人が上司や先輩になってしまった場合、本来学べることも学べず、キャリアの一時期を無駄に過ごしてしまうリスクもあると感じます。
デメリット③:昭和の慣習が残っている
全ての大企業がそうだというわけではないですが、一部の大企業にはまだまだ昭和の慣習が残っていると感じます。例えば、「過剰な根回しやゴマスリ」「新人は雑用がメイン」「毎週の飲み会」など。年功序列・終身雇用が強く残っている会社で、いわゆる「昭和のおじさん」が役員や部長として多くいる場合にはそうした傾向があるのだと思います。
一方で、自らそうした慣習を捨て、平成・令和の時代に合わせている会社もあるため一概にはいえませんが、まだまだそうした会社が多いのも事実です。
また、参考までに、昭和の慣習と思われがちな「新人や若手が飲み会幹事をやらされる」理由についは以下の過去記事もぜひご覧ください。
デメリット④:リスクを取らない人が評価される
大企業では、一定の資格までは「3年目に○割昇格、4年目に○割昇格」といった昇格管理がされていることが多くあります。その場合、大きな成果を上げなくても自然と昇格できることがあります。
そのため、大きな失敗をした人は昇格者の検討時にネガティブな印象から昇格不可とされ、リスクを取らずに印象が薄い人が昇格するといったことが起こり得ます。
Twitterでも以下のようなコメントがありました。
会社員で活躍できなかったとしても気に病むことはありません。会社員で優秀と見なされる人は、会社の価値観にあった仕事をする能力がある人のこと。そこが合わなければ、評価されづらくなる。大企業では、リスクを取らない人のほうが重宝される傾向があります。違うと思ったら、新天地求めましょうね。
— 上原有栖@webマーケ×SNS集客 (@htc_carebody) February 10, 2023
デメリット⑤:成長できない・スキルが身につかない
5つ目は「成長できない・スキルが身につかない」です。
大企業では特に若いうちは定型業務を任されることが多くあります。そのため、ベンチャー企業と比べて、「成長が遅い」と感じる人もいます。
Twitterにも以下のようなコメントがありました。
大企業の成長スピードに関するコメント
大企業とベンチャーで働いて分かったけど”個の成長”を強く求められるのは圧倒的に後者。成長スピード、期待を越える成果、それを成すための量。求められるレベルが高いほど成長は加速する。キャリアをつくる上で一度はベンチャーも経験しておくと、高い成果をあげる意識が磨かれるのでオススメです。
— ななと (@nanato_noto) February 14, 2022
大企業は成長できないは間違い
個人的には、メリットの⑥で記載した通り、大企業はスキルがつかない・成長できないというのは間違いで、大企業だからこそ身につけることができるスキルがあると思っています。詳しくはメリット⑥でご紹介した記事をご覧ください。
デメリット⑥:社内向けの調整ばかりでつまらない
6つ目は「社内向けの調整ばかりでつまらない」です。
大企業では部署が多くあり、レポートライン(上司や上司の上司)も多くいることから、社内の調整に多大な工数がかかります。若手の頃はこの調整だけで多くの時間を使うことが多々あり、仕事がつまらないと感じる一因になっています。
また、コロナ禍によってだいぶ変わった印象もありますが、かつての大企業では「紙資料」「はんこ」「発言内容の決まった会議」「役員会議のリハーサル」といった社内向けの無駄な仕事が多く存在しました。
長く大企業にいると「それが仕事だ」と思うようになってしますのですが、客観的に見ると「無駄」と言える仕事がまだまだあると思います。
Twitterにも以下のようなコメントがありました。
調整業務に関するコメント
先程お客様から稟議が通ったとお電話を頂く。大きい組織であればあるほど、社内調整が大変。銀行員の時も社内の稟議を通すのが一番大変だった。大企業で活躍するには社内調整力が最も大事な気がする。
— イッシー/転職コンサル・採用マーケ支援 (@issyjinsei100) November 8, 2022
この仕事クソだな、と思うことがありますが、考えてみると全部大企業ならではの調整業務。
— めんへら|貯蓄0からのFIRE (@menhealerorz) February 6, 2023
大したバリューも生み出してないのに、平均より高水準の給料がもらえてるのは、大企業だからか、と自分を納得させながら働いてます。
デメリット⑦:組織が縦割りで交流がない
7つ目は「組織が縦割りで交流がない」です。
大企業では数千人から数万人の従業員が在籍しているため、「本部」や「部」といった名称の組織が大量にあります。そしてそれぞれの組織に数百人の従業員が所属し、分業体制が引かれています。
そのため、特に若手の内は所属部署内でしか仕事をせず、他部署と関わる機会が少なくなります。
Twitterにも以下のようなコメントがありました。
縦割りに関するコメント
小さい会社で全体を見通していると、マーケも営業も採用も人事も教育も広報も経理も、すべてが相互依存しあって成り立っていることを実感します。どこかの紐を引っ張ると全体が引っ張られる感じ。大企業のように縦割りで組織を作ると解決が難しい問題を抱えがちなのもよく分かります。
— sogitani / baigie inc. (@sogitani_baigie) July 1, 2019
大企業に行けば大きい仕事ができると思ってる方がいますが、半分正解、半分不正解。
— きょん@ 最強にロックなオカン (@kkkyonhpl) February 23, 2020
昔、建築業界の最大手にいたけど、限られた範囲の仕事しかできなかったし、10年20年上の先輩も同じ事してた。社内分業が徹底されてたら当たり前のこと。私はベンチャーで、自分の得意分野、好きな事に気付けた。
デメリット⑧:ルールがガチガチ
8つ目は「ルールがガチガチ」です。
大企業には数千人から数万人の本当に様々な従業員がいます。そのため、かなり細かいことまでルールが決められており、一見すると「無駄なルール」や「管理のための管理」のように見えてしまうことがあります。
Twitterにも以下のようなコメントがありました。
大企業のルールに関するコメント
大企業って、統率取るためにガチガチのルールって必要だと思うけど、
— ニナ沢 (@nina_serizawa) March 10, 2019
例外も作れないのは、どうかと思った🤔🤔🤔
例外つくると、もっと伸びる方向もあるのになあ。
せっかく社員のため、と思って作ったルールや福利厚生でもそれを悪用する人がいれば、やっぱりその制度はやめよう、となってしまう。そうして性悪説にたつことによってガチガチになった日本の大企業は多いんじゃないだろうか。
— もふもふライオン (@mofumofu_LION) January 12, 2021
デメリット⑨:所属会社のことしか知らない人が多い
9つ目は「所属会社のことしか知らない人が多い」です。
大企業に所属していると、あらゆる機能や専門家が社内に在籍しているため、ほとんどの仕事が社内で完結します。そのため、社外との接点が非常に少なく、世間の”普通”を知らないまま業務を行なっていることがままあります。
また、退職者もまだまだ少なく、定年までその会社のみで勤め上げる人が大多数を占めます。
その結果、所属会社のことしか知らず、世間の”普通”とはズレた価値観を持った人が多く生み出されることになります。
Twitterでも以下のようなコメントがありました。
日本の大企業では転職者がほとんどおらず社員を純粋培養してきたので、現場の業務はどこも特殊(=非効率)。これをガラパゴス化という。そして誰も他社を知らないのに「うちのやり方は優れている」と考える。これを井の中の蛙という。で、「パッケージやクラウドは使えない」という攘夷思想に陥る。 https://t.co/eow9hXwMTW
— 木村岳史(東葛人) (@toukatsujin) August 22, 2018
大企業入社の人が注意すべきは「思考の偏り」
— もーりー@V字キャリア論 (@Mouri85T) August 9, 2020
大手はほぼ9割が新卒入社組で他社を知らないため、思考が似てくる。野球で言えば皆んなストレートしか投げられない状態。
だから積極的に他社の人間と交流せよ。するとカーブやスライダーやフォークを覚えられるので大企業でも一気に頭角を表せるぞ!
デメリット⑩:仕事のスピードが遅い
10個目は「仕事のスピードが遅い」です。
特に、稟議や決裁に1週間以上かかることがよくあります。
大企業では部門・部・室・課といった組織の階層があり、それぞれにマネージャーが配置されています。そして大事な案件であればあるほど、上位のマネージャーの承認が必要になります。
そのため、場合によっては直属の課長決裁→室長決裁→部長決裁→本部長決裁というように、多くの承認を得る必要があります。また、各決裁で質問ややり直しが発生することも多く、一つの稟議を通すのに1週間以上の期間がかかることもザラにあります。
Twitterにも以下のようなコメントがありました。
稟議や決裁に関するコメント
大企業に所属していると
— かいとさん|音楽をくりえいとする人 (@s_kaitosan) September 30, 2020
「自分の理想ややりたい事」に対して
稟議を通す時間と労力がかかりすぎる事。
会社である以上、当たり前だけど稟議を通される側の度胸も試されるので
尻拭いしたくない人が上に立つと
ほんとやりたい事できないです。
企業のほとんどがそうだろうね。#大企業#ホワイトカラー
日本のスタートアップが大企業に勝てる、その大いなる強みになるのは、稟議を回さなくすむからフットワークが軽いこと。逆に言えば、組織の拡大につれ承認プロセスが煩雑化するにつれ、その利点は雲散霧消する。
— とみおか_いさお@ストーリーテラーインキュベーター/新規事業開発 (@Isao_Tomi) August 1, 2022
事業開発者にとって、「稟議を通すため」は、思考停止と時間の浪費の大いなる言い訳
4.大企業にしがみつくべき人、そうでない人
ここまで見てきたメリット・デメリットを踏まえ、大企業にしがみつくべき人とそうでない人について解説します。
1)大企業にしがみつくべき人
大企業にしがみつくべきなのは、一言で言えば「デメリットよりもメリットが大きい人」です。
例えば、「すでに40歳を過ぎ、過去に転職経験もなく、他社で通用するスキルを明確には持っていない人」はこのまま大企業に居続けた方がいいように思います。そうした方が思い切って転職をした場合、年収が下がったり、スキルが他社では通じない可能性が高く、非常に苦しむことが多いためです。そうした方はいい処遇や福利厚生の恩恵を受けられる今の会社に留まるのが賢明ではないでしょうか。
また、「入社3年以内の若手」についても、勢いですぐに転職をしてしまうのは避けた方がいいと感じます。メリット⑥でも説明した通り、大企業の多くは「仕事の型」を身につけるには非常にいい環境です。そのため、3年程度は今の会社で頑張り、転職するにしてもその後にするのがベターです。
2)大企業にしがみつくべきでない人
大企業にしがみつくべきでないのは、「自分のキャリアを完全に自分でコントロールしたい人」です。「自分の価値観に従って生きたい人」と言い換えてもいいかもしれません。
大企業に勤めている限り、デメリット①でも記載した通り、自分のキャリアを完全に自分でコントロールするのは難しいです。そのため、そうした思いが強い方は、3年程度は頑張って仕事の型を身につけた上で、転職をするという選択肢も多いにありだと感じます。
実際、Kの周りでも大企業からベンチャーやスタートアップに転職し、「年収は下がったけどやりがいは大きくなった」という人も多くおり、年収が全てという価値観にハマらない人が増えてきた印象を持っています。
5.転職意向に関わらず入社1年目からするべき3つのこと
ここでは、大企業から転職をするにしてもしないにしても、入社1年目からしておくべき3つのことを紹介したいと思います。いざ転職しようと思ったときにこれらが準備されていないと、思った通りの転職活動ができない可能性が高いため、早いうちから備えておくべきだと思います。。
1)自分の市場価値とキャリアシナリオを知る
将来的に転職するにしてもしないにしても、自分の市場価値を知っておくのはマストです。いざ転職しようとしたときに年収ダウンの求人しかない・・・ということにならないために、無料アプリでいいので市場価値は測っておきましょう。
個人的にはVIEWという無料アプリがおすすめです。3分程度の簡単なアンケートを入力すると、自分の価値観に沿ったキャリアシナリオや市場価値をAIが解析して提案してくれます。
参考|「VIEW」使い方
ⅰ.以下リンクからアプリをダウンロード
まずは、アプリをダウンロードします。以下リンクをクリックすると、appのダウンロードが可能です。
ⅱ.「3分でキャリア診断」を選択
アプリダウンロードができたら、アプリを立ち上げ、キャリア診断を開始します。
ⅲ.簡単なプロフィールを登録(所要時間2分程度)
続いて、簡単なプロフィールを入力します。
ⅳ.簡単な価値観に関する質問に回答(所要時間1分程度)
最後に、価値観に関する質問に回答します。あまり熟考せず、直感で答えていきましょう。入力が必要な内容は以上で終了です。
参考|「VIEW」の診断結果イメージ
参考までに、私の診断結果をご紹介します。ここまで具体的に市場価値やキャリアイメージを診断してくれるサービスは初めて経験しました。結果が非常にわかりやすく、キャリアを考える参考になります。
ダウンロードリンクも再掲しておきます。
ⅰ.キャリアシナリオ+市場価値
診断結果の1つ目は、キャリアシナリオと、シナリオごとの想定年収(市場価値)です。価値観や経歴との相性順に、14パターンのキャリアシナリオが提案されます。
それぞれのシナリオについて、詳細な内容も見ることができます。
ⅱ.Personality Insights(強みの診断)
もう一つは、個人の強みや特徴の診断です。以下のイメージは途中までで切っていますが、より詳しい分析がさらに下に続きます。無料でこうした診断をしてもらえるのも、このアプリの特徴の一つです。
2)転職エージェントに登録しておく
こちらも、転職するにしてもしないにしても、新入社員として会社に入社した時から転職エージェントには登録しておくのがおすすめです。
私自身、入社1年目から転職エージェントに登録していましたが、「自分の経験値だとどんな求人があるのか」を知れたり、「無料のキャリア相談で頭の中が整理」されたり、非常に有益でした。私は結果的にそれが転職につながりましたが、「もしいい求人がいいタイミングであれば転職も考える可能性がある」ぐらいの気持ちで全く問題ありません。
個人的にお勧めするのは以下の転職エージェントです。
若手の転職におすすめの転職エージェント
① 成果主義の企業のみ紹介する人材エージェント【識学キャリア】
② 20代のための就職・転職支援【えーかおキャリア】
3)自分のキャリア観や価値観を明確にしておく
今の会社に不満があって転職を考える人が最初に当たる壁が「自分のキャリアの軸がないこと」です。特に大企業に長年勤めていると「会社のために働く」という意識が強くなり、なぜ今の仕事をしているのかを自分軸で答えられない人が非常に多くなります。
いざ転職を考えたときにそうならないよう、若手のうちから自分のキャリア感やキャリアの軸を整理し、明確にしておくことを強くおすすめします。
個人的には、初回無料でキャリア相談ができる「マジキャリ」がおすすめです。初回相談の申し込みは1分程度で完了します。
長年一つの会社で働いていると、会社のためや上司のために働く、という意識が強くなってきます。もちろん他人に認めてもらうことは素晴らしいことです。しかし、ここには「他人に認められるために自分の価値観の軸をずらさなければいけない」危険性も孕んでいると感じます。
仕事内容が「自分軸」でも納得感のある仕事であればいいのですが、やもすると会社からアサインされる仕事や、会社が理想とするキャリアに、自分の価値観を合わせにいくような形になってしまう恐れがあります。
この「自分軸」で納得感のある仕事をするために必要なことが「自分のキャリア観や価値観を把握していること」です。自分にはどんな強みがあり、人生やキャリアをどのような価値観を持って過ごすのか。これは一人で考えていてもなかなか明確にするのは難しいものです。
6.まとめ
この記事では、「大手企業で勤務するメリット・デメリット」を解説しました。また、大企業から転職をするにしてもしないにしても、入社1年目からやっておくべき3つのことについても解説しました。
まず、大企業に勤めるメリット・デメリットは以下の通りです。
大手企業とベンチャーや中小企業にはそれぞれにいいところがあるため、最終的には自分の思いに合った会社を選択するしかないのも事実です。しかし、後悔のない選択をするためにも、それぞれに就職するメリット・デメリットを事前にしっかり理解しておくことが重要だと思います。
また、大企業から転職をする場合でもしない場合でも、新入社員の時からやっておくべき3つのことは以下の通りです。やっておくべきことそれぞれについて、おすすめのサービスも併せて紹介しています。
①には、VIEWという無料アプリがおすすめです。3分程度の簡単なアンケートを入力すると、自分の価値観に沿ったキャリアシナリオや市場価値をAIが解析して提案してくれます。
②におすすめなのは、以下の転職エージェントです。
若手の転職におすすめの転職エージェント
① 成果主義の企業のみ紹介する人材エージェント【識学キャリア】
② 20代のための就職・転職支援【えーかおキャリア】
③には、初回無料でキャリア相談ができる「マジキャリ」がおすすめです。初回相談の申し込みは1分程度で完了します。
今回は「大手企業にしがみつくメリット・デメリット」について解説したよ。
是非キャリア選択の参考にしてね!
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