こんにちは、K です。
日本の大企業で人事として10年以上働いた実体験を活かし、当ブログの管理人としてキャリアのあれこれを発信しています。
大企業に就職して3年が経ったけど、実は転職を考えてるんだよね。大企業から小さい会社に転職するのって実際どうなんだろう?
もちろん転職もありだけど、大企業には大企業ならではのメリットもたくさんあると思うよ!この記事では、大企業人事を長くしていたからこそわかる海外赴任の観点でのメリットを解説するね。
大企業に就職して数年したのち、中小企業への転職を考える若手社員の方は多くいらっしゃいます。もちろん中小規模の会社ならではの良さもあり、転職もありですが、大企業ならではのメリットがあることに気づいているでしょうか?
この記事では、「大企業で働く海外赴任観点のメリット」について詳しく解説します。
下記に当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、海外赴任観点以外の「大企業で勤務するメリット7選」はこちらの記事をご覧ください。
海外赴任の種類
「海外赴任」には大きく分けて3種類あります。
まずはこの3種類を理解するところから始めましょう。
なるほど。一口に海外赴任といっても、実は3つも種類があるんだね。
そうなんだ。
会社によって言葉の定義が違うこともあるし、大企業だからといって全てが揃っているわけでもないから、事前に十分確認する必要があるよ。
海外出張
言葉の通り、海外に出張することです。
「出張」ですので、日本本社の社員として、短期間(数日〜数ヶ月)海外で働くことになります。
もちろん出張先が海外子会社のオフィスであれば現地従業員とも関わることはできますが、あくまでも「日本本社の社員」として関わることになるため、それほど深い交流は期待できません。
果たすべき仕事が終われば、日本に帰国することになります。
「出張」というのは、あくまでも日本本社の社員として海外に行くことなんだね。
そうだね。もし「現地従業員と一緒にガッツリ海外で働きたい」と思っているなら、少しイメージが違うかもしれないね。
海外と取引のある企業であれば、大企業でなくても海外出張のチャンスは比較的多くあると思います。
しかし、「海外で働きたい」という思いが、「現地従業員と一緒にガッツリ海外で働きたい」ということなのであれば、イメージと違うかもしれません。
そうした人にとっては、企業の説明会で「海外赴任のチャンスがあります」と聞いたとしても、それが出張なのかそれ以外なのかを十分確認する必要があります。
トレーニー
トレーニーとは、海外研修のことです。
企業独自の研修制度になるため、企業によって形態は様々ですが、多くの場合は若手のうちに数ヶ月〜数年(3年以内ぐらい)の期間、海外で働くことになります。
将来的に海外でガッツリ働いてもらうことを見据えた「研修」という位置づけですので、語学習得も大きな目的の一つになります。
そのため企業によっては赴任期間の最初数ヶ月は語学学校に通ったり、午前中は語学研修で午後から仕事、といったパターンも耳にします。
ただし、語学学習の時間以外は海外子会社などで現地従業員と一緒に働くことになりますので、「海外子会社の一員」という意識は自他ともに強くなります。
「研修」といっても、語学学習の時間以外は普通に海外子会社で勤務するんだね。
そうだね。僕自身も2年間をトレーニーとして中国の子会社で過ごしたけど、現地子会社の一員としてガッツリ働いていたよ。
「現地従業員と一緒にガッツリ海外で働きたい」という思いを持った人にとっては、若いうちに海外でガッツリ働く経験ができるため、とてもおすすめです。
このトレーニー制度は、将来的に海外出向をしてもらう準備期間という側面がありますので、「海外子会社のない中小規模の会社」の場合には、あまり制度として導入されていないものと思います。
つまり、グローバル展開をしていて、海外子会社を持っている大企業ならではの制度であり、海外赴任したい人が大企業に入社するメリットの一つと言えます。
海外出向
最後は、海外出向です。
「海外で働く」といったイメージに一番近いのがこれかもしれません。
海外出向では、現地メンバーの一員として、数年以上の期間働くことになります。当然、現地子会社の一員として成果を出すことが求められますし、日本本社の出身者として日本より高いポジションにつくことも多くなります。
Kが所属していた日系大企業の場合だと、短くても3年、長い人だと10年以上にわたって海外出向している人もいました。
なるほど。日本よりも高いポジションで、しかも外国語で仕事をするのはかなり大変そうだね。
そうだね。でもその分やりがいも大きいよ。
また、日本人出向者のために通訳さんがいる場合もあるから、必ずしも語学を完全に喋れなくても大丈夫だよ。
また、海外出向の魅力の一つが、処遇の高さです。
多くの大企業の場合、海外出向する社員には通常の賃金とは別に「特別手当」がつきます。慣れない海外で働くことによる心労に配慮したものですが、月当たり数万円〜数十万円になります。
また、現地滞在中は会社負担でホテルやアパートメントを手配してもらえたり、高いポジションの場合だと運転手さんがついたりと、日本では考えられない高待遇を受けられる会社もあります。
手当がもらえる上に家賃まで払ってもらえたら、お金が溜まりそうだね。。。
そうだね。正直、海外出向をすると、かなり貯金は貯まると思うよ。
処遇の高さが魅力で、日本に帰りたくない、という人もチラホラ聞くよ。
この「海外出向」は、日本本社のやり方を十分理解した社員に、現地メンバーをリードしてもらう目的でアサインされるものになりますので、そもそも海外子会社を持っていない企業の場合は海外出向のチャンスは非常に少なくなります。
そのため、海外出向したい人はグローバル展開している大企業に入社することがおすすめだと考えます。
海外赴任を勝ち取るコツ
ここまでで、海外赴任したい人が大企業に入社するメリットは理解してもらえたと思います。
しかし、大企業に入社したからといって全員が海外赴任できるわけではありません。
ここでは、大企業で海外赴任を勝ち取るコツについて、入社前と入社後に分けて解説します。
大企業に入社しても、全員が海外赴任できるわけではないよ。
入社前:自分の希望職種に海外赴任のチャンスがあるかを確認する
まずは入社前に、「自分の希望職種に海外赴任のチャンスがあるかを確認」することが重要です。
裏を返すと、グローバル展開している大企業で、海外赴任者が多くいる企業であっても、「職種によっては海外赴任のチャンスが少ない」可能性があるのです。
グローバル展開している大企業に入社すれば、平等にチャンスがあるわけではないの!?
そうなんだ。例えば人事の仕事をしている人には海外赴任のチャンスが多いけど、技術開発の仕事をしている人にはチャンスが少ない、といったこともあり得るんだよ。
同じ会社であっても、職種によって以下のような事情に差があるため、職種ごとに海外出向のチャンスの多さには差が出てきます。
そのため、海外赴任を希望する人は、OB訪問や先輩社員との面談の中で、「自分の希望職種では海外分んをしている人がどれぐらいいるか(割合がどれぐらいか)」を十分確認しておくことをおすすめします。
入社後:キャリアイメージを明確化し、毎年希望を伝え続ける
入社後、海外赴任をするためには、限られたポストに「この部下をアサインしてあげよう」と上司に思ってもらうことが必要です。
特に、海外赴任希望者が多い場合には、多くの候補者の中で「この部下を行かせるべきだ」と思ってもらう必要があります。
そのために大事なのは、以下の3点です。
多くの会社では年に1〜2回、上司と部下で将来のキャリアイメージや次の異動先について話し合う機会が設けられています。
その際に、「将来どういった人材になりたいのか」、また「そういった人材になるためには海外経験が必要だと考えている」ことを毎年説明し続けましょう。
また、目の前の仕事に真剣に向き合い、困難があっても乗り越えていく姿を見せることで、「海外という負荷の大きな状況に入っても、この部下ならやっていけそうだ」と上司に思ってもらうことができます。
最終的に、誰をどのポストに配置するかは上司が決めます。
海外赴任者を決める際、上司の頭の中に「あの部下が海外を希望していたな。彼/彼女なら海外でも頑張ってくれるだろう。」と思ってもらえるよう、布石を打っておくことが重要です。
海外赴任者に選んでもらえるよう、希望を伝え続けた上で、目の前の仕事に真摯に取り組むことが大事なんだね。
その通り。
海外で働くことは大変なことも多いから、「彼/彼女なら大丈夫だろう」と思ってもらえることが大事だよ。
まとめ:海外赴任したいなら大企業がおすすめ
今回は「海外で働くために大企業に入社するメリット」と「海外赴任に選ばれる人になるコツ」について解説しました。
まず、海外赴任には以下の3種類があります。
この中で、「海外出張」は大企業以外でもチャンスがありますが、「トレーニー」と「海外出向」についてはグローバル展開している大企業ならではの制度になります。そのため、海外赴任をしたい人にとっては、グローバル展開している大企業に入社することは選択肢として大いにありだと思います。
ただし、大企業に入社したからといって必ず海外赴任できるわけではなく、以下のようなコツを踏まえてチャンスを掴み取る必要があります。
大企業でキャリア形成するイメージを持っていただき、それが自分のキャリアイメージと合うのであれば、大企業でキャリアを積む選択肢も大いにあるのではないでしょうか。
今回は大企業でキャリア形成するメリットを解説したよ。
自身のキャリアイメージと合うのであれば、大企業で勤務し続けることも検討してみてね。
以上、K でした!
コメント