イクメンパパのみなさん、日頃の仕事と子育てお疲れさまです。私も現在2人の子供の子育てと仕事を両立していますが、仕事と家庭を両立する大変さは骨身に沁みてわかります。
そんなイクメンパパや、将来イクメンパパを目指す若手の方の中には、仕事も家庭も充実させられる会社への転職を考えている方も多いと思います。
この記事では、イクメンパパが子育てしやすい仕事の見極め方について、丁寧に解説していきます。
1.仕事と育児を両立するための5つのポイント
早速、イクメンパパが仕事と育児を両立するための5つのポイントについて説明します。5つのポイントは以下の通りです。
次の章でそれぞれについて詳しく解説するよ。
2.各ポイントの解説
ここからは、各ポイントについて詳しく解説していきます。
1)年次有給休暇の日数・取得のしやすさ
一つ目は年次有給休暇の日数と取得のしやすさです。子育てと仕事を両立するにあたって、最も重要なのが年次有給休暇の取得のしやすさです。
子供が熱を出した時や学校行事など、平日に仕事を休むには年次有給休暇の取得が必須だからです。
① 年次有給休暇の日数
年次有給休暇(有休・年休)には大きく分けて2種類あります。
なるほど。年次有給休暇は法律で最低付与日数が定められているんだね。
そうなんだ。
法律で定められた日数はすべての企業が従業員に付与する必要があるよ。
それに加えて、企業独自に法律以上の日数を付与していることもあるんだよ。
法定の有給(有休・年休)
そもそも、年次有給休暇とは、有給=給料が支払われた状態で取得ができる休暇のこと。つまり、仕事を休める上に、その日のお給料も支払われるという制度です。この年次有給休暇は企業に対して法律で付与日数が定められていて、勤続年数に応じて年間に以下の日数を付与することが義務付けられています。
企業独自の有給(有休・年休)
法律で定められた有給(有休・年休)の制度に、企業独自でアレンジを加えている場合があります。
企業独自のアレンジとしては、以下のようなケースがあります。
特に、大企業を中心に、労働組合が組織されている企業の場合、過去の交渉の中で年次有給休暇制度を充実させてきている企業が多い印象があります。
② 年次有給休暇の取得のしやすさ
ここまでの話は、あくまでも「権利が付与」される日数のこと。付与された日数全てを取得できるかどうかは、企業の風土によっても違ってきます。
実は2019年からは「年5日の年次有給休暇の確実な取得」が企業に義務付けられ、すべての従業員が最低でも年5日は年次有給休暇を取得しなければいけなくなりました。これは逆にいうと、付与されていても5日しか取れないような企業も存在する、ということです。
付与された年次有給休暇をどれだけ取得できるかは「年次有給休暇の取得率(消化率)」を調べることでわかります。上場企業であれば、最近は投資家向け情報の中で公開していることが多いですんので、無料で調べることができます。
具体的な調べ方については、以下の記事を参考にしていただければと思います。ソフトバンクを例に挙げて、具体的な年次有給休暇の取得率の調べ方を解説しています。
いくら権利が付与されても、取得できないと意味がないよね。
だからこそ、年次有給休暇を取得しやすい企業を見極めることが重要だよ。
2)子育て支援制度の充実度合い/活用度合い
続いては、「子育て支援制度の充実/活用度合い」です。育児のために休暇を取得したり、勤務時間を短縮したりする制度のことです。
こちらも、年次有給休暇と同様、「制度が充実しているかどうか」と「その制度が実際に活用されているかどうか」の両方の視点で確認が必要です。
① 子育て支援制度の充実度合い
まず、子育て支援制度には大きく分けて2種類あります。
会社によって、法律で定められた制度の利用可能期間を独自に延長していたり、独自の制度を作っている会社もあるんだよ。
法定の子育て支援制度
言葉の通り、法律で定められた子育て支援制度のことです。ここでいう法律とは、育児・介護休業法のこと。育児・介護休業法には、すべての会社で最低限設置しなければいけない両立支援制度が定められています。
各制度について詳しく知りたい方は、こちらの厚生労働省の動画にまとまっているので、参考にしていただければと思います。ここでは、主要な2つの制度の概要をご紹介します。
育児休業
子が1歳に達するまでの間、男女関係なく、2回まで分割して取得が可能な休業制度のこと
子の看護休暇
子が小学校就学まで間、子が1人であれば年5日、2人以上であれば年10日を限度として取得できる休暇制度のこと。
この他にも、「所定外労働の制限」や「深夜業の制限」といった制度が法律で定められています。
企業独自の子育て支援制度
法律で定められた制度に加えて、各企業が独自に定めている子育て支援制度になります。
この独自の子育て支援制度については、ベンチャー企業や中小規模の会社で特徴的な両立支援制度を整備している会社もありますし、過去から労働組合とも議論をしながら徐々に制度を整備してきている大企業では、全般的に充実した制度を持っている印象があります。
企業によって取り組みはさまざまですが、ここでは企業独自の両立支援制度を企業HPでもアピールしていた2社を紹介します。
資生堂
※ 資生堂 子育て中の社員へのサポートを参考に記載
ソフトバンク
※ ソフトバンク 少子化問題への取り組みを参考に記載
② 子育て支援制度の活用度合い
ここまでの話は、会社として「権利が付与」されるかどうか。実際にその制度を活用できるかどうかは、企業の風土によっても違ってきます。
特にメインの制度である育児休業に関しては、男性の取得実績がない会社や、取得できたとしても極めて短い日数の会社もすくなくありません。
こうした情報も、上場企業であれば、最近は投資家向け情報の中で公開していることが多いですんので、無料で調べることができます。
具体的な調べ方については、以下の記事を参考にしていただければと思います。
3)残業時間の多さ
毎日の子育てを考えるにあたっては、日々の残業時間もポイントになります。
所定の始終業時刻がが9時〜18時の会社の場合、通勤時間が1時間だとしたら、残業なしでも自宅に帰るのは19時となります。
子供が小さいうちは晩ご飯や寝かしつけなどがありますので、できれば残業なしかあっても日に1時間程度が理想でしょう。そうすると、月で考えると20時間程度の残業時間が理想です
多くの企業では、求人情報の中で「平均残業時間」を提示していますので、必ず確認するようにしよう。
4)勤務形態の柔軟さ
続いては、勤務形態の柔軟さです。
勤務形態には様々な種類があり、代表的なものとして「固定時間制」と「フレックスタイム制」があります。
急遽子供を保育園にお迎えに行ったり、病院に連れて行ったりするようなことを考えると、仕事と育児の両立のためには始終業時間を自由に決められるフレックスタイム制を採用している企業が働きやすいといえます。
固定労働時間制
固定労働時間制とは、始業時刻と終業時刻が会社によって定められている勤務制度です。始業時刻に遅れると遅刻、終業時刻の前に退勤すると早退として、その分が給与から差し引かれることになりますので、柔軟な勤務をするのは難しい制度です。
フレックスタイム制
フレックスタイム制とは、始業や終業の時間を労働者が自由に決められる制度です。いわゆる「9時から5時」のように勤務時間が固定されず、働く人たちが自分の都合に合わせて働き方を柔軟に調整できます。
勤務形態についても、求人票に明記されているので、必ず確認しよう。
5)在宅勤務のしやすさ
最後に、両立のしやすさに大きな影響を与えるのが「在宅勤務のしやすさ」です。会社によって、在宅勤務といったり、リモートワークといったりします。
コロナ禍で在宅勤務の活用は大きく進みましたが、今後、在宅勤務を継続する会社と出社勤務に回帰する会社に分かれてくると思われます。在宅勤務が多くできることを期待していたのに出社が義務化されてしまった、というようなことがないように、在宅勤務のしやすさについては選考の中でしっかりと確認しておきたいところです。
3.まとめ
今回はイクメンパパでも仕事と育児を両立しやすい会社の見極め方にを解説しました。ポイントは5つで、以下の通りです・
「今の仕事のままでは仕事と家庭の両立ができない」と感じ、「仕事を変えたいと思っている」方は、今回お伝えした内容を参考にしていただきながら、転職活動を進めていただければと思います。
仕事と育児を両立しやすい会社に転職成功できるよう心からお祈りしてます!
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以上、K でした!
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