こんにちは、K です。
日本の大企業で人事として10年以上働いた実体験を活かし、当ブログの管理人としてキャリアのあれこれを発信しています。
仕事も大切だけど趣味や生活も大切にしたい。
ワークライフバランスのいい企業で働きたいな。
そうだよね。
それなら、特に「年次有給休暇(年休・有休)の消化率が高い会社」を見極めてから就職するべきだと思うよ。
転職活動をしている方の中には、「ワークライフバランスを大切にして働きたい」という思いを持ってらっしゃる方も多いと思います。そういった方は、「年次有給休暇(年休・有休)の取得率の高さ」を見極めてから就職するのがおすすめです。
趣味に時間を使いたい場合、土日に加えて有給(有休・年休)を使うことで、活動の幅が一気に広がりますし、土日にくっつけて年休を取れば3連休や4連休になり、泊まりの旅行にも好きなタイミングで行くことができます。そんな有給(有休・年休)ですが、どんな会社でも法律で定められた日数を従業員に付与する必要があります。しかし、風土的に年休を使いにくく、取得率が低くなっている会社も存在します。
この記事では、「有給(有休・年休)の概要」と「有給(有休・年休)の消化率か高い会社の見極め方」について丁寧に解説していきます。
下記に当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読んでいただくと、「有給(有休・年休)の概要」が理解でき、「有給(有休・年休)の消化率が高い会社を見極められる」ようになります。
年次有給休暇制度(年休・有休)の概要
まず、有給(有休・年休)は大きく分けて2種類あります。
なるほど。年次有給休暇は法律で最低付与日数が定められているんだね。
そうなんだ。
法律で定められた日数はすべての企業が従業員に付与する必要があるよ。
それに加えて、企業独自に法律以上の日数を付与していることもあるんだよ。
法定の有給(有休・年休)
そもそも、年次有給休暇とは、有給=給料が支払われた状態で取得ができる休暇のこと。つまり、仕事を休める上に、その日のお給料も支払われるという制度です。この年次有給休暇は企業に対して法律で付与日数が定められていて、勤続年数に応じて年間に以下の日数を付与することが義務付けられています。
6.5年以上勤続していれば、年間20日も年次有給休暇がもらえるんだね。すごい!
ただし、これはあくまでも「権利が付与」される日数のこと。付与された日数全てを取得できるかどうかは、企業の風土によっても違ってきます。
実は2019年からは「年5日の年次有給休暇の確実な取得」が企業に義務付けられ、すべての従業員が最低でも年5日は年次有給休暇を取得しなければいけなくなりました。これは逆にいうと、付与されていても5日しか取れないような企業も存在する、ということです。本記事の後半では、有給(有休・年休)を取得しやすい企業の見極め方を解説します。
いくら権利が付与されても、取得できないと意味がないよね。
だからこそ、年次有給休暇を取得しやすい企業を見極めることが重要だよ。
企業独自の有給(有休・年休)
法律で定められた有給(有休・年休)の制度に、企業独自でアレンジを加えている場合があります。
企業独自のアレンジとしては、以下のようなケースがあります。
特に、大企業を中心に、労働組合が組織されている企業の場合、過去の交渉の中で年次有給休暇制度を充実させてきている企業が多い印象があります。
労働組合が強い会社だと、有給(有休・年休)をしっかり取るように会社からせっつかれるようなこともあるんだ。
有給(有休・年休)を取得しやすい企業の見極め方
有給(有休・年休)を取得しやすい企業を見極めるには、「公開情報で確認する」のがおすすめです。実は、有給(有休・年休)の消化率は公開している企業も多く、調べ方さえ知っていれば確認できることが少なくありません。
ここでは、主な調べ方を2つご紹介します。
(有料)企業の人材活用状況をまとめたデータブックで確認する
有給(有休・年休)の取得率をはじめとした、企業の人材活用に関するデータは、さまざまな機関によってアンケート調査が行われています。そしてそのアンケート結果をまとめたデータブックが出版されています。つまり、お金を出してそのデータブックを購入すれば、各企業の様々な人材活用に関するデータを閲覧することが可能です。
有名なものだと、東洋経済の企業総覧などが挙げられます。
そんな情報満載の雑誌が発売されているんだね。知らなかった。
そうなんだ。
人事の仕事をしている人以外にはあまり知られていないけど、そうした情報が公式に発売されているんだよ。ただ、少し価格が高いのが辛いところだね。
(無料)各企業の投資家情報から確認する
続いては、無料で調べられる方法です。
先ほど紹介した有料の方法の場合は、各企業の情報が一元化されていましたが、個別の企業ごとに調べるのであれば、無料でも十分情報収集することができます。そのために活用するのは、企業のHPに掲載されている「投資家向け情報」です。
ここでは、ソフトバンクを例に、投資家向け情報のどこを見ればいいのかを解説します。
ソフトバンクの投資家向け情報
STEP1:企業の公式企業HPにアクセスする
Google で、「ソフトバンク」と検索すると、トップに企業HPが出てきます。
(https://www.softbank.jp/)
STEP2:企業HPの中の「投資家情報」にアクセスする
ソフトバンクの場合、企業HPの最下部に、投資家情報のリンクがありました。
STEP3:投資家情報内の、「サステナビリティレポート」などを確認する
ソフトバンクの場合、分かりやすい位置に「サステナビリティレポート」が掲載されていましたので、こちらにアクセスします。
STEP4:サステナビリティレポート内の「人材に関するデータ」を確認する
ソフトバンクの場合、データ関連は「ESGデータブック」という名前で別資料になっていますので、こちらを確認することにします。
すると、以下のようなデータを確認することができます。
ソフトバンクの場合、有給(有休・年休)の消化率は70%となっています。非常に高いわけではないですが、日本企業の平均が56.6%ですので、それなりに有給(有休・年休)は取れそうだと分かります。
年間20日の年次有給休暇をもらえるとして、70%なら一年で14日。
月に1日はお休みがもらえるイメージだね。
そうだね。
具体的な数字が分かると、働き方のイメージも湧きやすいよね。
まとめ:ワークライフバランスのいい会社を見極めよう
今回はワークライフバランスのいい会社で働くために、「有給(有休・年休)の概要」と「有給(有休・年休)の消化率が高い会社の見極め方」について解説しました。
まず、有給(有休・年休)制度は大きく分けて2種類あります。
このうちの「企業独自の有給(有休・年休)」については、過去から労働組合とも議論をしながら徐々に制度を整備してきている大企業の方が、充実した制度を持っている印象があります。
ただし、いくら制度が充実していたとしても、会社の風土的に利用がしにくければ意味がありません。年次有給休暇の取得のしやすさを見極めるには、公開情報で「有給(有休・年休)の消化率」を調べるのがおすすめです。
ここでは、主な調べ方を2つご紹介します。
「ワークライフバランスのいい会社で働きたい」という思いを持っていらっしゃる方は、今回お伝えした内容を参考にしていただきながら、就職活動を進めていただければと思います。
趣味や生活も大切にしながら長く働くために、ワークライフバランスはとても大事だよ。
是非この記事を参考に就職活動を進めてみてね。
以上、K でした!
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